大学キャンパス体育館施設耐火建築物の鉄骨部材耐火被覆塗料

東京の建築設計事務所「古橋建築事務所」様の設計監理によって13年前に建てられた「昭和女子大学」様の屋内プールと体育館の施設が、キャンパス整備の新方針によって建て替えられることになりました。敷地内により多くの学生さんを受け入れる授業の教室を設けるためです。

新たなた「昭和女子大学『西体育館』(地下屋内プールと地上体育館)」の「古橋建築事務所」様の設計・監理のうち、意匠設計と工事監理を担当をさせていただきました。

敷地の制約から、屋内プールは地下に、体育館は地上にと、上下に配置されることになりました。

耐火建築物

建築基準法では建物の用途、面積規模、階数などの条件によって建物を燃えない建築物にするように規定しています。

今回の建物は、多数の方々が利用する建築でもあり、規模も大きなものになり、建築基準法上 耐火建築物とする必要がありました。

もともと鉄筋コンクリート造はそのまま耐火建築物になります。鉄骨造と木造はその部材の表面を燃えない材料(耐火被覆材)で覆うことにより、耐火性能を高めることができます。

鉄骨骨組みの耐火被覆

地下のプールは鉄筋コンクリート、地上の体育館は鉄骨造です。

建物は耐火建築物になる必要があり、地上の体育館の鉄骨骨組みは火災が起こっても規定時間以上火災に耐えていられるように、「耐火被覆材」で覆い焼け落ちないようにします。

柱、梁を「耐火被覆材」で覆いますが、「耐火被覆材」には種類があり、部材の状況によって使い分けられます。

ロックウール吹き付け耐火被覆材

「ロックウール」耐火被覆は鉄骨材の耐火被覆材として、最も利用されている材料です。材料に対してスプレーガンで塗装を吹き付ける様に「ロックウール」材を鉄骨部材に吹き付けて施工されます。「ロックウール」材は見た目は綿の様に見える材料です。一定以上の厚みを吹き付けて火災から鉄骨部材を守ります。

鉄骨部材は成形な形状の部材ですが、入り組んでいる形状の部材も多く、現地にて入り組んだ形状の部材に対して、どちらの面にも吹き付ける必要があるので、スプレーの吹き付ける力で付着施工していけるので施工性が良く、近隣の部材に「ロックウール」材が付かないような養生を行えば済むので、多用されています。

部材が壁面や天井の中に見えなくなってしまう箇所や、裏方の部材を現しで見せてしまう場所などで使用されます。

板張り・布張り耐火被覆材

燃えない材料(例:ケイ酸カルシウム)を板状・布状にして、鉄骨部材を板もしくは布で囲う方法です。

布材は、吹き付け工法に比べて、周囲の材料の養生が不要で、施工の確実性を高めたものです。

板材は、室内で部材の姿は見えるけれども、表面には鉄骨材とは異なる化粧仕上げを行いたい時に用いられます。

板材は平坦なので、塗装、タイル、シート、板材を貼り付けることが出来ます。

耐火ボードで囲われた鉄骨梁(壁の中に囲われる予定の柱はロックウール吹付け耐火被覆材が施されています)

耐火塗料耐火被覆材

鉄骨部材に「耐火塗料」を塗装します。火災が起きて火が近づき温度が一定以上上昇すると、塗装材が発泡して(膨らんで)耐火被覆になる材料です。

鉄骨部材の形状をそのままに表したいときに使用されます。一番最近に開発された材料で、鉄骨造自体を表現させたいときや、鉄骨部材の繊細さや緻密さをそのままにさせたいときや場所に使用されます。

耐火塗料が施された鉄骨梁(H鋼)

その他

法令的にはその他の耐火被覆材も認められています。例:モルタル。ただ、施工性=精度の確保や施工養生のし易さから、上記の方法が選ばれることが多いようです。

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