学校体育館の地下屋内温水プールのFRPプール防水とヤマハ管楽器

東京都内の学校内にスポーツ施設(プール+体育館)があって、その建替え計画を「古橋建築事務所」様が設計と監理をされて、「スポーツ棟」の意匠設計および監理を協力をさせていただきました。

コンクリートか ステンレスか FRPか

地下の屋内プールの設計で、プールを何の素材で作るかは、プールの環境、使われ方、作り方、費用、によって選ばれ方が変わってきます。

今までは鉄筋コンクリート、ステンレスの箱、FRPの箱、などで作られてきました。

今回の学校の地下屋内プールはFRPで作られました。

それは、

  • 耐久性ー防水の寿命が長い
  • 施工性ー地下工事における工事の簡易さが高い
  • 上下可動床の仕組みの組み込み易さ

の点から定められました。

ヤマハ

FRPのプールはヤマハ様が納入されました。

ヤマハ様がFRPを扱うようになった経緯としては、はじめヨットなどの船舶を扱っていて、金属に代わる素材としてFRPが使われるようになり、FRP素材の展開が行われて、プールまで扱うようになった模様です。

管楽器・スーザフォン

金属からFRPになった「軽量化」の経緯の中にも、ヤマハ様にまつわる面白い代用があります。

ヤマハ様はご存知の通りに金管楽器も作っています。通常金管楽器は真鍮(しんちゅう)=ブラスで作られます。しかしながら大きな楽器(低音楽器)になると重量は重くなり、演奏者に大きな負担を掛けていました。

特に外部で金管楽器を演奏しながら行進するときの低音楽器=バス=スーザフォン という楽器は肩に担いで演奏行進されますが、非常に重たいため、これをヤマハ様は得意とする技術であるFRPでこの楽器を作りました。楽器の重量は軽くなり演奏が容易になって、現代では非常に多くの団体で使用演奏されるようになりました。


白い部分がFRPで作られています

不肖 私 北島もその楽器を学生時代に演奏した1人です。FRPが金管楽器のブラスの代わりになるとは思えないほど、響きの良い楽器でした。現在も生産販売されています。

ヤマハ マーチングブラス スーザフォン
https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/winds/marching_brass/ysh-301/index.html

住宅で利用されるFRP

身近な建物部分で利用されるFRPは、バルコニーなどの平らな床の防水で多用されています。


木造住宅のバルコニーに施工されたFRP防水(床の灰色の部分)

現場における防水施工面の突起や凹みに順応して施工が出来て、寿命が長いので多用されています。

FRPの寿命

FRPの防水材としての寿命は明確にされていません。開発使用されてから50年以上が経ちますが顕著に寿命を迎えている事例がないと言う状況のようです。すると30~40年の寿命を見越しても良いかもしれません。

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