コップの価格値段と家住宅建築の費用金額の違い

値段には違いがある

世の中で販売されているモノには値段があって、私達はその値段が製品の内容に対して真っ当かどうかを判断して購入するかどうかを決めています。

モノの値段には、

  • 同じ役目でも、内容や制作者や生産方法によって値段の差があるモノ
  • 同じ役目なら、内容や制作者が違っても値段の差がないモノ

があります。

値段に違いがあるモノとないモノ

(1)値段の差があるモノ

(1)の内容や制作者や生産方法によって値段に差が出るものは、例えばコップです。100ccの水を入れるコップが2つあったとします。

ひとつは「バカラ」のコップ。クリスタルガラスのコップですから、1個10,000円以上はするでしょうか?値段は高額ですが、その値段に異論を唱える人はいません。

もうひとつは「100円ショップ」で売られているプラスチックのコップ。1個100円です。

上記の2つのコップは、100ccの水を入れて飲むための役目(機能)は同じでも、値段は100倍の違いがあります。一方はその希少性から高額で、もう一方は大量生産で生産できるため安価です。「バカラ」のコップは売り出されるまでには、そのデザインは練りに練られ、美しさと使い易さを追求されたモノだと推測できます。「100円ショップ」のコップはその生産性の高さとコストを抑えることが練られたモノだと考えられます。

(2)値段の差がないモノ

(2)の内容や制作者が違っても値段に差がつかないモノに、建築(住宅)があります。

以外かもしれませんが、同じ広さ(面積)で使い方(設備)が同じなら、実質的には値段に大きな差が出ることはありません。皆様の目に値段の差が出ている場合は、誰かがその金額の差を搾取しているのが現実です。

住宅建築にも種類がある

建築(住宅)が、同じ広さ(面積)で使い方(設備)が同じで値段に差が無くても、

(a) 間取りやデザインがあなたのために練りに練られたモノ
(b) 生産性の高さとコストを抑えることが練られたモノ

の2種類が存在します。

建築(住宅)は、ひとつとして同じ形や状況の異なる固有の敷地に建つので、全て面積も形も異なりひとつひとつ現地で組み立てなければなりません。にも係わらずその値段はほぼ面積と設備に比例します。

その場合に、皆さんは上記の (a) と (b) のどちらを選びますか?どちらも値段は同じです。

コップの値段と家住宅建築の金額の違い

巷では、建築(住宅)もコップも同じ値段の付けられ方だと誤解をしている方がほとんどなのではないでしょうか? それゆえに、(a) 間取りやデザインがあなたのために練りに練られたモノ は高額で、(b) 生産性の高さとコストを抑えることが練られたモノ は安価であると、思い込んでいるのではないでしょうか?

(a)を 設計事務所が設計した注文住宅、(b) を ハウスメーカー様が売るモノ もしくは 建売住宅 とまでは一様に断言はできませんが、建築(住宅)は設計事務所がお客様のご希望を聞いて設計した「注文住宅」も、誰の希望も聞かずに建てて売られている「建売住宅」も、基本の値段に変わりはないのです。

▷関連解説記事 →「建築家が設計した家がハウスメーカーより安い理由」

これから建物や住宅を建てようとお考えの方は、どうぞこの仕組みを理解した上で、相応しい相談相手を決めていただければと思います。

関連解説記事リンク—コスト—

関連解説記事リンク—明朗会計—

関連解説記事リンク—設計料—

関連解説記事リンク—計画方針や悩み解決—

関連解説記事リンク—スケジュール順序—

関連解説記事リンク—土地探し—