精神心療内科メンタルクリニック診察室の間仕切壁の防音性能向上内装設計図

川崎子市高津区に新たに心療内科を開院される医師先生から、クリニック内の診察室の会話が周囲に聞こえないようにするための相談をいただきました。

それまでにも同様のクリニックや住宅の寝室などで実現してきた内装における防音性能が向上した間仕切り壁を施すことで、医師先生が希望される防音性能を高めた診察室を造ることが出来ました。

音・振動の本質を理解する

私たちが耳にする音とは、どこかで起こった振動が空気を伝わって耳の中の鼓膜が揺れて音となって感知するものです。つまり、音源と伝搬物質が必要です。

逆に空気がない宇宙では音が聞こえないと言われます。これは伝搬物質である空気がないからです。すなわち伝搬物質がなければ音は伝わらないということがわかります。

防音・遮音・吸音

建築空間で防音・遮音・吸音の性能が求められるとき、上記の本質(振動の扱い)をよく理解して建物を作れば、さほど難しくなく防音・遮音・吸音の性能を実現できることが出来ます。

防音・遮音は、「振動を伝えない」をいかに実現するかに尽きます。「振動を伝えない」とは、

  • 伝搬物質をなくす
  • 伝搬しない物質を作る

この2点であります。

伝搬物質をなくす

伝搬物質をなくすとは、音源と聴覚を、離す・遠ざける 方法です。間に振動しない(伝搬しない)物質を置いて、音の量を少なくする(無くす)方法です。

伝搬しない物質を作る

音(振動)が伝わっても振動しない物質があります。それは簡単に言えば重たいものです。建物ですぐに思い浮かべられるのはコンクリートです。単位あたりの重量が多いものほど振動しないので、振動しないもの=重たいものを 音源と聴覚の間に置く方法です。

吸音は軽い物質に振動させる

逆に音(振動)を吸い込んで消してしまう方法は、重量が軽いものを軽いものに音を伝えて軽い物質の振動に変えてしまう方法です。

これらの「音・振動の本質」と「防音・遮音・吸音」の仕組みを合わせて、内装工事でも簡易な方法で防音遮音性能を向上させることが出来ました。

間仕切り壁の防音遮音方法

診察室の周囲を囲む壁の防音遮音性能を向上させる方法は、診察室の会話=音(振動)を隣の部屋の壁面に伝わらせないことです。

音(振動)は伝搬物質があることで伝わるものなので、間仕切壁に、

  • 伝搬物質をなくす
  • 伝搬しない物質を作る

ことで、実現しています。

実際は、通常の内装間仕切壁の床から上部床まで渡す柱材(建築界では壁の「下地材」と呼ばれています)を、30~45センチ間隔で単縦列に並べて、下地材の両側に面材を貼付けて壁に作り上げます。これは、片方の部屋で発した音(振動)は壁の片面に伝わり、その振動が下地材に伝わって、さらに反対側の面材に伝わり面材が振動して反対側の部屋に音として伝わります。

木造内装防音吸音壁二重壁

この下地材を二重にしてさらに2列に並べます。2列に並べた下地材の片面に面材を貼り付けます。片方の部屋で発生した音は面材の片面に伝わって、2列に並んだ下地材の片方のみに伝わります。片方の下地材とは離れているので振動は伝わラズにここで振動は止まります。反対側の部屋に音は伝わりません。

さらにこの面材の中にに綿状のグラスウール吸音材を入れるとさらに音は吸収されて小さくなります。

上記内容を工事関係者に本質を説明して伝えて省略せずに下地、面材、吸音材を組み立てることで、壁の防音性能を向上させています。

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