マンションリフォームで風呂ユニットバスの壁面を防音遮音仕様にする

鉄筋コンクリートRC造のマンション住戸リフォームで、個室寝室に隣接するユニットバスのシャワーや動作の反響音が気になられて、その音を寝室に聞こえないようにしたいご相談をいただきました。

ユニットバスの音

ユニットバス自体は箱状になっていて、この箱を鉄筋コンクリートの床の上に束(つか)を立てて載せます。シャワーや動作の音は、

(1)ユニットの箱に伝わって、束を通じて床に伝わり、となりの部屋に伝わる振動
(2)ユニットの壁に伝わって、壁が振動することでとなりの部屋に伝わる音

が、考えられます。

この音と振動を隣りに伝えない内装にすることになりました。

(1)床からの振動を消す

ユニットバスが載せられている床下の束と鉄筋コンクリートの床の間に防振ゴムを挿入して、ユニットバスからの振動を床に通じないようにします。

個室の床の下地にも同様の防振処置が出来ればさらに向上します。しかし今回は床をやり変えませんでしたので、床の上に載せるベッドの脚に防振ゴムを挿入していただきました。

(2)壁からの音を伝えない

ユニットバスの壁から出た音を寝室に伝えないためには、隣の部屋の間に立てる壁を遮音壁にします。

壁を立てるには、はじめに壁板を貼る柱状の細い棒を30~45センチの間隔で立てます。(壁下地と呼びます)一般的な内装壁は、この壁下地を両面から板で挟むように板を貼り付けます。しかしこの壁では、片面に伝わった音(振動)は下地に伝わり、反対面の板材に伝わって、隣りの部屋に音(振動)を伝えてしまいます。

木造防音遮音壁断面図

そこで下地を二重に立てて、それを互い違いに(千鳥配置と呼びます)立てて、互い違いに立てられた両面に板材を貼ると、片面に伝わった音(振動)は反対面の板材に伝わりません。出来れば板も多重に貼って重くします。さらに互い違いの下地の中に綿状の吸音材(グラスウール)を詰めるとさらに遮音性能が向上します。

木造や内装の壁でも工夫をすれば、重量のあるコンクリートの壁でなくても防音遮音性能を確保することが出来ます。

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