消費税増税率引上げと建設物価上昇

消費税率引上げと建設物価

平成29年(2017年)4月に、消費税率が現状8%から10%に引上げになる予定です。これから家や建物を建て替えたり、新たに土地を購入して建てようとしている方々は、現状と将来をどのように展望されているでしょうか?

建物の金額は高いので、総額に掛かる2%の差は決して安価なものではありません。2000万円の家を建てるなら2%は40万円になりますから、新たな高級なリビングの家具か、家族全体のエアコンは購入出来そうな金額です。

消費税率が引き上げられるに伴って、これまででも建設物価には変動がありました。前回の平成26年(2014年)4月に、5%が8%に引き上げられた時に、どんな現象が起こったかをまずはお伝えしようと思います。

緩和措置があった

税率引き上げが施行された平成26年(2014年)4月の、半年前である平成25年(2013年)9月末までに結ばれた工事契約の消費税率は、5%のままで据え置きになりました。工事完成が平成26年(2014年)4月を跨いでも、税率は5%のままで良い緩和措置がありました。

緩和措置に合わせた駆け込み需要

平成25年(2013年)9月末までに工事契約を結ぶ駆け込み需要が多少ありました。その時までに工事契約を結ぼうとするために、多数の需要があったため、工務店様の対応が困難になったこともあり、お見積もりを断られたケースもありました。

駆け込み需要と税率上げに伴う便乗値上げ

平成24年(2012年)から、工事金額が急騰しました。税率の引き上げ率を大きく上回る急騰で、見積りして頂いた金額を見て、目を疑うような、前年までの相場の1.5倍~2倍の金額のものもありました。おかげで幾つもの計画が中断となりました。または計画建物の規模を小さくしたり、仕様を変えるなどした建物もあったと聞き及んでいます。

この価格急騰は、消費税率引き上げだけが原因ではないと思われています。人手不足と建設需要が合わさったのが原因と思われます。報道もされず、お客様だけが困っている状況で、設計者としてどうにもならないほどの急騰率に成す術がありませんでした。

急騰が激しかったのは鉄筋コンクリート造、鉄骨造でした。木造は安定していました。

税率引上げ後は下がった?

税率が8%になった後に、価格は下がると思われがちでしたが、下がらなかったというのが私の感想です。人件費は高止まりした感があり、それは今も続いています。

価格急騰に巻込まれないためには

急騰すると思われる時期を避けるしかありません。急騰する時期の前か、後ですが、前回は後になっても価格は下がりませんでした。すると今では、急騰する前に計画を終えることが価格を抑えて建てられる唯一の方法と思われます。住宅でも、設計と工事で、約1年掛かります。平成28年(2016年)前半までに、工事契約を結べるようなスケジュールが、便乗値上げなどの影響を受けない工事金額に収められる方法なのではないでしょうか?

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