地盤基礎はコンクリート
建物の最下部で地面に埋め込まれて全体を支える基礎は、鉄筋コンクリートで造るように法律で定められています。
以下引用
建築基準法施行令 第38条(基礎)
1 建築物の基礎は、建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならない。
2 建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならない。
3 建築物の基礎の構造は、建築物の構造、形態及び地盤の状況を考慮して国土交通大臣が 定めた構造方法を用いるものとしなければならない。この場合において、高さ 13 メート ル又は延べ面積 3,000 平方メートルを超える建築物で、当該建築物に作用する荷重が最下 階の床面積1平方メートルにつき 100 キロニュートンを超えるものにあつては、基礎の底 部(基礎ぐいを使用する場合にあっては、当該基礎ぐいの先端)を良好な地盤に達するこ ととしなければならない。
4 前 2 項の規定は、建築物の基礎について国土交通大臣が定める基準に従った構造計算に よって構造上安全であることが確かめられた場合においては、適用しない。
以上、引用終わり
上記法令文には「鉄筋コンクリート」の文字はありませんが、上記の条件を満足する基礎構造は鉄筋コンクリートしかありません。
これは木造でも鉄骨造でも鉄筋コンクリート造でも変わりはありません。地面に埋まる基礎はその上部の骨組み全体の重さによって大きさが変わってきます。
木造土台の高さ
木造の建物では、鉄筋コンクリートの基礎の上に木の骨組みが組み立てられます。
はじめに水平に敷かれる木の棒を「土台(どだい)」と呼んで、コンクリートに埋め込まれた鉄の棒=アンカーによって結ばれ固定されます。
この土台に柱が建てられて、金具で固定されていきます。
地上一階が高くなる理由
建物の基礎が鉄筋コンクリートで作られる理由は、地面の水分や雨水によって腐らないたですが、基礎の上に組み立てられる木造は特に水分に弱い素材です。
このために、木造の骨組みも、地面から離して高い位置から組み立てるように、法律で定められています。
建築基準法施行令 第22条(居室の床の高さ及び防湿方法)
最下階の居室の床が木造である場合における床の高さ及び防湿方法は、次の各号に定めるところによらなければならない。ただし、床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料で覆う場合及び当該最下階の居室の床の構造が、地面から発生する水蒸気によつて腐食しないものとして、国土交通大臣の認定を受けたものである場合においては、この限りでない。
一 床の高さは、直下の地面からその床の上面まで45cm以上とすること。
二 外壁の床下部分には、壁の長さ5m以下ごとに、面積300cm2以上の換気孔を設け、これにねずみの侵入を防ぐための設備をすること。
このために木造の地上1階の床は、特別な事情がない限り初めから50センチ位の高さに位置しています。
すると一般的な木造の住宅では、靴を脱ぐ玄関の床は地面と近い高さにありますが、裸足になって上がる床は、玄関の床から20センチ前後の段差があって上がることになります。
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