大学キャンパス体育館施設の球技競技のための耐衝撃壁面と防球ネット

東京の設計事務所「古橋建築事務所」様 が 設計と監理を担当された「昭和女子大学キャンパス内の『西体育館』(プールと体育館)」の、意匠設計+工事監理を担当協力させていただきました。

体育館の使われ方

体育館では、どんなにその使い方を制限しても、教室や講堂では行わない激しい運動や球技が行われます。身体やボールが傷つかない範囲の運動エネルギーが発せられると考えて内装は設計されます。

壁に当たるボール・壁の耐久度・有孔ボードは壊れる

身体やボールのスピードが速くなれば、床や壁、天井に当たる身体やボールの衝撃も相当になります。

運動エネルギーや衝撃が度を越せば、身体やボールが当たる壁はその硬さが保てないと壊れて割れたりズレたりします。

体育館の壁は、耐衝撃性を維持しなければなりませんが、同時に体育館内の発生音や衝撃音を吸音するために、穴を開けて吸音性能も保持しなければなりません。

そこで、吸音性能の下限を維持するまで穴の大きさと数を少なくして、耐衝撃性を維持することとしました。

ただし、バスケットボールの衝撃は一番強いことが分かっているので、バスケットゴールの周囲の壁は、穴を開けないことにしました。

意外なところまで飛ぶボール・引っ掛かりを作らない

他方、体育館内で投げられるボールは、想像を超えた高さや場所まで飛び上がるようです。また、考えも付かないような場所に入り込み、引っ掛かり戻ってこなくなる状態を確認しました。

そこで、こちらの体育館の壁や天井には、ボールが入り込むような場所を極力無くしました。

ボールがはまらない様にネットを張る

採光に必要な高窓部分にボールが引っ掛かってしまわぬように、床から上がる壁の位置と同じ場所に、取り込む採光の邪魔にならずに、ボールにも引っ掛からない目の細かいネットを貼って防止しました。

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