工場事務所オフィス執務室の空調エアコン設備

空調エアコンの方式を選ぶ

事務所オフィスの空調エアコンの計画は、はじめに適した空調機械の方式を選びます。

冷温熱を交換する室外機と室内の空調機が組みになっている「パッケージ型」と、大型の空調機を設けて、そちらからダクトで空調した空気を各部屋に分ける「空調機ダクト型」があります。

今回の工場施設内の2階建て事務所棟建物の計画では「パッケージ型」が採用されました。「パッケージ型」は家電機器で販売されている空調機の方式と同じもので、小規模建物の各室で個別空調を行うときに採用されます。「空調機ダクト型」は、大規模な建物で各部屋も広い場合に採用されます。

パッケージ空調の計画では、各部屋に個別に空調機を設置するので、

  • 部屋の容量による空調能力
  • 部屋の使い方による器具の取付け位置
  • 室外機の置き場所
  • 室外機と空調機を結ぶ配管のルート
  • 空調機から出る水の排水ルート
  • 室外機1台に対して複数の室内機が連結するマルチタイプ

を検討する必要があります。

部屋の容量

部屋の容量に比例して、空調機および室外機の能力が選ばれます。空調機も一台で足りなければ複数の空調機を設置しなければなりません。部屋の容量が大きい場合、室外機は一台で室内の空調機が複数台の「マルチエアコン」が選ばれることがあります。

空調機の位置

部屋の広さと使い方によって、空調機を設置する場所を検討します。

例えば10畳以下の部屋であれば壁掛けの空調機、10畳以上で人数が複数で作業する部屋であれば天井付きの空調機が選ばれます。

今回の計画では、

  • 6畳の事務室は壁掛け1台
  • 10畳の応接室は天井付け1台
  • 約45畳 大部屋の事務室は天井付けが2台

です。

工場管理事務所オフィス

部屋の容量を下回る器具を設置すると、温度が思い通りにならず常にフル回転で空調機を稼働することになります。部屋の容量と合致しているか以上のものだと、温度も思い通りになりフル回転にならず電気の消費も抑えられます。

室外機置場

室外機を設置する場所は、空調機からなるべく近い場所で、空気の循環が高い場所が理想的です。

空調機の直近に場所がない場合、特に隣地境界までの空地がない場合は屋上や遠い場所に設置することもあります。

今回の計画では、隣地との間と駐輪場に面する場所に設置することになりました。

配管ルート

空調機と室外機を結ぶ配管のルートを、今回は新築の建物なので、配管が室内や外壁になるべく露出しないように計画しました。

取付けのタイミング

空調機エアコンの取付け工事は、取り分け天井付きの器具は、建物が上棟して屋根・外壁・窓が取付けられて、室内の工事のはじめに取付けられます。工事が始まってすぐにでも空調機器具や配管ルートは決めはじめなければならないということです。工事の最後に付けるものではありません。

エアコンの効き

エアコンの効果は建物の断熱性能によっても左右されます。断熱性能が高いと、少しの運転で理想の温度になり持続します。電力消費の抑制にもなり、器具の寿命も延びます。

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