賃貸オフィスビルのエントランスホールの階段増築確認申請

階段を増築する

神田神保町の賃貸オフィス事務所ビルで、2階のフロアを新たに分割して利用することになり、2階へのアプローチの利便性を考慮して、そのフロアに直接上がれる階段をエントランスホールに新たに設けることになりました。

階段を増築することは幾つかの規制が掛かり、増築の建築確認申請が必要になります。

  • 増築による面積増加
  • 2階フロアの避難方法の変更
  • 増築による構造荷重の安全性の確認
  • 消防法による消防設備の変更

増築による面積増の確認

増築を行う場合、はじめに増築によって「容積率」の限界を超えないかという確認を行います。既存建物の床面積と増築の面積の合算面積が、法令で定められた限界床面積を超えない範囲でしか増築は出来ません。既存建物が既に容積率の限界面積まで利用した建物ですと、増築は出来ません。

今回の既存建物は容積率に多少の余裕があったため増築が可能でした。(実際は、既存建物完成後、都市計画法が改正されて容積率が緩和されて増率されたためでした)

d-03-00既存エントランスホール:階段増築前

d-03-01工事完成後:階段増築後

避難設備の変更

今まで2階のフロアを1区画で利用していたものを、分割して2区画にして、異なる2つの事業者になることで、片方の区画フロアへのアプローチが出来なくなるので階段を増築することになりましたが、増築する階段は建物が災害に見舞われた場合に地上に降りる避難設備になります。

避難設備の階段には、構造や寸法に規制が掛かります。燃えない不燃材で構造を造らねばならないので鉄骨階段になり、階段の幅、段々の高さ(蹴上けあげ)と奥行き(踏面けあげ)、手摺の設置などが規制されました。

階段の構造荷重追加の安全確認

広いエントランスホールの吹き抜け空間に鉄骨造の階段を増築するので、そのものの構造的安全性と、階段をエントランスホールの床に載せても支障が起きないかを、既存建物の構造設計図を照合しながら検証します。

検証の結果、既存建物のホールの床は増築する階段を支えるのに問題ない強度を有していると確認できました。

当然ですが、当初完成した建物の構造は、増築されることを前提に設計されていません。安全性は確保しても、過剰な構造にすることは工事費の無駄になりますから、追加増築の場合、既存建物が追加荷重に耐えられないこともあります。

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