住宅個室に診察ユニット台を移設して仮診療所開設配管配線準備工事

１階医院・２階住宅

東京世田谷成城の歯科医院「山口歯科医院」様は、木造２階建ての建物で、１階が医院、２階が住居になっています。

今回、初代医院長からご子息様へ代替りをされることになり、医院内装をリフォームされたいご相談をいただきました。

休院しない医院の改装

ご相談の条件のひとつは「休院しないで医院の改装を行う」でした。

• 1）他の場所の賃貸テナントに医院を設えて移転する
• 2）２階住宅の一部に仮診療所を設けて１階を改装する

という実現可能な方式案を作り、比較されて「2）仮診療所を設けて改装する」方式が選ばれました。下図の順序です。

２階住宅に仮診療所を設ける

２階のお住まいの一部を改装して仮診療所にするための工事は、最終的に２台の診察台ユニットに必要な設備配管が主な工事になりました。仮診療所の使用が終わった後は、もう一度住居に戻すので、可能な限り内装を痛めない内容になりました。

水道、排水、圧送空気、バキュームの配管は、床上に露出配管されました。その上に配管に触れないようにカバーを木で造りました。

手洗い作業台も押入れ収納を利用して、台と棚と手洗い台が設置されました。

X線室は、プレハブ組み立て形式のユニットを利用して、はじめに２階の仮診療所にも設けられて、診療所を１階に移すときに解体して移設されました。２度X線室を作ることなく、改装が出来る様にしました。

１階医院を改装する

２階の仮診療所で診療中に、１階の改装が行われました。こちらは、内装全てを取り除いて土台・柱・梁の骨組み構造のみを残す、スケルトン状態にして改装工事が行われました。

構造骨組みだけを残す工事にしたことで、

• 耐震補強工事
• 断熱工事
• 床下配管工事

が可能になり、より安全で快適な医院になれるようにされました。

耐震補強のために立てられた柱と筋交い(黒鉄棒)、外壁面の吹付発泡ウレタン断熱材(ピンク)

床下配管

１階に診療所を移して再開院

１階の内装工事が完了して、

• 診察台ユニット
• レントゲン機器とX線室ユニットボックス
• 診療器具
• 消毒器具

が移されて、改装が完了して、診療が再開されました。

この間、引越し移動する日は可能な限りもともと休診されている日時を選んで、休診しないで改装を行うことが出来ました。

再開院後

２階の仮診療所は設置された設備などが撤去されて、元の住宅の個室に戻りました。