歯科医院クリニックの改修リフォーム工事順序方法と休診期間

医院を改修リフォームするか 建替えるか 検討

茅ヶ崎市の奥津歯科医院先生から医院のご相談をいただいて、はじめに、

  • 医院を改修リフォームするか
  • 建替えるか

を検討しました。

 ▷関連解説記事 →「歯科医院併用住宅の診療所を改修リフォームか建替えか」

リフォームのご希望を聞く

改修リフォームの方針に決定して下さった後、既存の医院の内で、使い勝手の良い箇所や間取りプランを継続したい部分はそのままにして、反対に動線を変えたり、使い方を変えて拡充したい部屋や、診療器具を新しくすることでより先進的な診察治療を行うためのご希望をお聞きしました。

 ▷関連解説記事 →「歯科医院併用住宅の模様替え改修リフォーム計画」

既存建物を調べる

建物本体を残して内装のみを取り壊して骨組みだけの状態にして、新たに内装工事を施す場合は、既存建物の柱や耐震壁の骨組み構造はそのままにして、内装だけを取り替えます。

もし既存建物の正確な図面がある場合はその図面情報を基準に出来るので、柱や耐震壁の位置については調べなくても判ります。しかし図面がない場合は、内装を壊す前では、外観の目視や小型の器具を使って柱や耐震壁のがある場所を調べなければなりません。

しかしながら、正確な柱や耐震壁の場所の確認を行うのは見えないので困難です。

そこで私達は、柱や耐震壁の有無と場所を経験上から推測し、出来るかぎり新たな間取りプランが既存の柱等の有無に左右されないように検討しました。

 ▷関連解説記事 →「歯科医院改修リフォームの間取りプラン動線模様替え」

改修設計をまとめる

間取りプランを相談して定めた後、

  • 扉の開閉方法
  • 造作家具の使い勝手と形
  • 仕上げ材料
  • 診察機器に必要な設備
  • 電気コンセントの位置
  • 通信機器やパソコン機器の使い方
  • 空調や換気の方法
  • 照明の当て方
  • 音響装置の方法
  • トイレや洗口台の器具
  • 消毒台や技工台の使い方
  • スタッフルームの使い方

等々を事細かに確認して図面を作成します。

保健所に事前協議

間取りプランがまとまった時点で、管轄の保健所にプランの内容に問題がないか確認をしておきます。

工事金額の見積を依頼する

まとまった設計図を基に、工務店さんに工事金額の見積りをお願いします。同時に工事期間の長さを検討してもらいます。

工事契約を結ぶ

工務店さんから頂いた見積工事金額と内容を査定します。見積内容について見落としがないか、内容について設計図を理解したものになっているかを査定します。さらに工事期間の長さを加味して、相応しい工務店さんを絞り込み、医師先生に工事を依頼する工務店さんを選んでいただきました。

工務店さんを絞り込み、選んでいただいた後、工事契約が結ばれて工事が着手されました。

事前に医師先生は銀行と相談をしていて、今回の改修リフォームに掛かる費用の融資額について、全体金額が収まって工事契約が結ばれました。

スケジュールを決める

医師先生と工務店さんとが話し合って、患者さんに迷惑を掛けない期間と、工事も確実に完了出来る期間が合わさるように調整を行いました。

患者さんへの周知や治療の進捗、工事の準備と段取りで、都合が良い日時を決定しました。

休診日期間を決める

工事のスケジュールが決定したところで、医院の休診日が決まりました。医師先生は実際に患者さんへのお知らせを行って、その間に不都合が起きてしまったときの対処法を定めて、患者さんに迷惑が掛からないようにしました。

準備工事

休診になるまでの間、内部の工事とは別に、外部の工事や内部の材料の手配に関わる準備は進められました。

診察器具の移動

休診となり、内部の工事が本格的に始まりました。はじめは継続的に使用する診察器具の移動です。新たな器具に更新されるものは廃棄処分になりました。次の解体工事で、お願いした廃棄処分もありました。

既存診察室の様子

既存医院の解体

診察器具が撤去されて直ぐに、既存医院の内装が解体撤去されました。内装が撤去されて、構造骨組みの柱と耐震壁(筋交い)の場所が判明しました。数カ所、予測とは違う場所にあったので、多少の間取りプラン調整を行いました。医師先生のご希望を変える必要がない範囲だったので安心しました。

既存内装解体後の様子

診察器具を決める

医師先生の診察器具の検討も進み、X線レントゲン室に必要な電気設備の配置や、消毒台で使われる器具に必要な造作工事の内容も定めることが出来ました。

診察台の位置を確認する

既存内装が解体されて、新たな床の下地となる板が貼られた時点で、診察台の位置を決めるために、原寸大の図面を用意してもらって現地に敷いて、診察台の場所と周囲寸法を確認して、さらに必要な設備配管の場所を定め、患者さんの視線を遮る間仕切り壁の位置や高さも確認しました。

内装仕上げを決める

工務店さんに実際使用する内装仕上げ材料のサンプルを用意してもらい、床 壁 天井の材料をはじめとする造作家具や扉の材料色彩を選んでいただきました。

看板を決める

内装工事とは並行して、看板サインのデザインが、石原光一さんのデザインでまとめられました。

そのデザインを実際に製作して取り付けるための確認のやり取りがあり、内装工事が終わった直後に取り付けられました。

待合室の家具を選ぶ

内装工事の進捗中、医師先生に待合室の家具の選んでいただきました。

はじめに座り方を話し合って椅子の形を絞り、内装に合わせた色や素材のイメージを作って、今回は家具のお店が並ぶショッピングモールに二人で出かけました。

そちらに好みの家具がない場合は、他の場所に行くつもりでいましたが、医師先生の好みと内装にも合う、金額も収まった家具を見つけられて購入されました。

保健所に申請

内装工事の目処が立ち、再開院の日程も確実になった頃合いで、保健所に届け出られました。

完成と引越し開院準備

内装工事が完成する前に、出来るものから引越しと診察器具の取り付けが始まりました。

レセプト請求のための通信機器の設置確認とX線室の放射線遮蔽試験を確認しました。

最後の内装工事と器具の取り付けと引越しが重なって繁雑になりましたが、開院日に間に合わせるために急がれました。医師先生をはじめとして衛生士さん達で引越しと片付けと開院の準備が行われました。

再開院

患者さんにお知らせした再開院日に何とか間に合うように開院出来ました。休診日を最小限にするために、圧縮した工事スケジュールになり、最後はドタバタしましたが、開院していただくことができました。

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