内装解体で耐震壁位置歯科医院クリニック併用住宅改修リフォーム

既存建物の図面がない

茅ヶ崎の奥津歯科医院様の模様替え改修リフォームの設計で、既存建物の柱や梁の構造部材の位置が判る完成図面は紛失してしまってました。

既存建物の完成図面がない場合、現状建っている壁の位置しかわからないため、壁のどこかに建物を支える柱や、地震の力に耐える耐震壁があるかを推測して、新たな間取りプランを検討するしかありません。

壁の中の構造部材が分からない

建物を支えている柱や、地震の揺れから建物を守る耐震壁は、模様替え改修リフォームを行なう場合、建物の状態を維持するためにもそのまま残す方針とし、余程の理由がある場合を除いて取り除いたりしません。出来ればバランス良く付け足して補強したいくらいです。

壁の材料で囲われて見えなくなっている柱や耐震壁は、特別な機材が無いとその存在位置は確認出来ません。壁と壁との交差点、内壁が外壁にあたる部分などには柱が建つ場合が多く、また耐震壁は外壁の四隅には設置されていることが多いです。しかし、内部の壁の中に組み入れられているものは、壁の中の下地材の有無を調べる簡単な道具では、その区別が尽きません。

解体してから構造部材と耐震壁が判る

設計者としての経験則から柱と耐震壁の位置を予測して間取りプランを作成しましたが、柱や耐震壁の位置については、内装を解体してからその正確な位置が判明するため、既存内装解体後、多少の調整が必要なことは医師先生にあらかじめ説明し、ご理解を頂いておきました。

耐震性を確保しながら調整する

工事着工してはじめに既存内装材料が解体撤去されました。模様替え改修リフォームの場合の、既存内装材料の解体撤去工事は、継続して残す柱や耐震壁があることを説明して、慎重に解体してもらうことを説明しておかなければなりません。説明を行なって、理解をしていただかないと、柱や耐震壁を傷付けたり壊してしまうことがあるからです。

解体撤去が済むと、既存の柱と耐震壁の位置が判明しました。柱の位置は新たな間取りプランに影響が無い場所でしたが、耐震壁の位置はそのままでは新たな間取りプランを成り立たせることは出来ない位置にありました。

そこで既存耐震壁の位置を基に間取りプランの変更を検討し、一方で耐震壁の移動を検討しました。検討の結果、耐震壁の移動を行なうことにしました。耐震壁の移動が確かに行なえることと、移動をしても耐震性を損なわないことが確認出来たので、耐震壁の移動を行なって医師先生の使い勝手を維持出来る間取りプランとなれるようにしました。

短い工事期間に影響を与えないように、至急の検討処置が行なわれて、工事が進められました。

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